初めて見る給与明細はよく分からない項目が沢山ありますよね。

つい手取りに目がいきがちですが、各項目の意味を理解すると未払い給与の発見などにつながります。

そこで今回は、新卒向けに分かりやすく給与明細の見方を解説していくので是非参考にして下さい。

「支給」「控除」「勤怠」の3つを読み解こう

給与明細は、主に「支給」「控除」「勤怠」の3つに分かれています。

  • 支給:従業員に支給される給与の総支給額
  • 控除:給与から天引きされる税金・保険料などの総控除額
  • 勤怠:労働日数などの勤務状況

給与明細書のサンプル(LIMO編集部作成)

 

給与明細の様式は企業によって異なりますが、上記の3つは必ず表記されています。

それでは、こちらのサンプル画像を元に解説していきましょう。

1.【支給】従業員に支給される給与の「総支給額」

支給で最も重要なのは基本給の項目です。

各種手当やインセンティブを除いた基本の賃金で、原則本人の同意なく一方的に減額できない金額です。明細を受け取ったら最初にチェックしておきましょう。

基本給

一定期間に固定で支払われる基本の賃金です。会社によっては一部手当を含めて「基本給」と定めているケースもあります。

基本給と似たものに「月収」と「月給」がありますが、それぞれの違いはこちらです。

  • 基本給:一般的には手当を含めない基本の賃金。企業側が一方的に金額を変更できないもの
  • 月収:年収を12ヶ月で割ったもの
  • 月給:基本給に加えて役職手当などの金額が変動しない手当を含んだもの

役職手当

一定の役職に就いている従業員に支給される手当です。

家族手当

従業員に扶養家族がいる場合に支給される手当です。会社によっては「扶養手当」と記載されているケースも。

住宅手当

従業員の家賃補助・もしくは住宅ローン返済の補助として支給される手当です。住居手当とも呼ばれます。

時間外手当

普通残業・深夜残業などの時間外労働に対し、割増賃金として支給される手当です。会社によっては後述の休日出勤手当が加算されるケースも。

休日出勤手当

休日出勤・休日深夜した際に割増賃金として支給される手当です。

通勤手当

公共交通機関を利用する従業員に対し支給される手当です。

課税支給額

所得税などの税金がかかる会社からの支払金額合計です。基本給や残業代・諸手当が該当します。

非課税支給額

非課税の対象となる会社からの支払金額合計です。通勤手当などが該当します。

総支給額

会社が支払った金額の合計です。