人生100年時代。ただし「健康寿命」も忘れずに
シニアにとって、繰下げ受給によって年金受給額を増やすことはメリットの高い手段であると言えます。
しかし気をつけたいのは、働き続けることが前提にあるということ。
最大で10年も年金の受給を遅らせるのであれば、切り崩す貯蓄額も多額になってしまいます。
できるだけ長く働いて収入を得ることが大切になるでしょう。そのためには健康であり続けることが重要になります。
参考までに厚生労働省の「健康寿命の令和元年値について」から、最新の平均寿命と健康寿命を確認しましょう。
平均寿命
- 男性:81.41歳
- 女性:87.45歳
健康寿命
- 男性:72.68歳
- 女性:75.38歳
こうして眺めると、健康的に働ける期間にはリミットがあることがわかりますね。
「受給額を増やすために繰下げ受給をする」という選択は魅力的である一方、「健康で働き続けること」がセットになる以上、慎重に選択しなければなりません。
自分自身の健康だけでなく、家族の介護状態などにも左右されるでしょう。
健康面や体力面、その他あらゆる可能性を考慮すれば、「だれでも必ずしも70歳以上も働ける」とは言えないのが現状です。