女性が現役時代から知っておきたい年金事情
特に女性の場合、年金については現役時代から情報を集めることをおすすめします。
先ほどの国民年金と厚生年金の受給権者数を比べると、国民年金は男性で1445万3993人、女性で1882万7601人。厚生年金は男性が1071万6244人、女性が538万3889人でした。
今のシニア世代は専業主婦が多かったため、国民年金では女性の方が男性より約400万人多くなっています。一方で、厚生年金を受給する女性は、男性のおよそ半分で538万人ほど。平均額を見ても、女性の方が年金額が少ない傾向にあります。
今でもパートで働く場合には、厚生年金に加入していない方もいるでしょう。
パートの方の厚生年金の適用拡大は進んでおり、特定適用事業所で働いていて、一定条件を満たせば加入できます。2022年10月からは特定適用事業所の要件が、被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時500人から100人を超える事業所へと変更にもなります。
将来の年金額を増やすために、厚生年金への加入を検討するのも一つでしょう。
ただ、厚生年金は加入月数や収入に応じて納めた保険料により、将来の受給額が決まります。基本的に男性よりも収入が少ない女性は、年金額が低い傾向にあります。
1万円レンジで男女別に分けた厚生年金の受給権者数を確認しましょう。
男性の厚生年金のボリュームゾーンは15~20万円な一方で、女性は7~12万円。
現役時代は今の収入ばかり考えてしまいますが、このような傾向も知り、今の収入や将来の年金額を増やす対策を早いうちから始めることをおすすめします。