年々増えていると言われる「おひとりさま」。
おひとりさまになる理由は人それぞれですが、ひとりで生きるからこそどう生きていくかは大切な課題です。
特に40~50代の方が気になるのは老後の生活でしょう。
ひとりでなくても、老後の不安は大きい現代。年金については老後のこととは思わず、早いうちから興味をもって知っておくことをおすすめします。
今回は40~50代のおひとりさまが知っておきたい年金についてご説明します。
「ひと月あたりの年金受給額」からみる老後の生活費
「年金だけでは生活できない」「そもそも本当に貰えるの?」という印象を持たれがちな公的年金ですが、漠然とした不安を抱えるよりも、リアルな受給額を確認することをおすすめします。
厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、今のシニア世代が受給するひと月の平均月額は以下の通り。
国民年金の平均月額(受給者数3328万1594人)
〈全体〉平均年金月額:5万6252円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9040円(1445万3993人)
- 〈女性〉平均年金月額:5万4112円(1882万7601人)
厚生年金の平均月額(受給者数1610万133人)
〈全体〉平均年金月額:14万4366円
- 〈男性〉平均年金月額:16万4742円(1071万6244人)
- 〈女性〉平均年金月額:10万3808円(538万3889人)
※国民年金の金額を含む
国民年金であれば平均で月約5.6万円、厚生年金であれば男性で月約16.4万円、女性は月約10.3万円です。
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」によると、65歳以上・無職の単身世帯の1カ月の支出は14万4687円。年金だけで生活できるのは、厚生年金を受給する男性のみになります。
老後の支出は個人差ありますが、くわしく支出の内容を確認してみましょう。
同資料によると支出で最も多くを占めるのは食料で月3万6581円、住居費は1万2392円でした。非消費支出である1万1541円は、年金から引かれる税金や社会保険料です。
1カ月の収支を見ると、月の赤字は7723円。
上記はあくまで平均的な金額なので、賃貸に住む方は家賃がさらにかかるでしょう。厚生年金を受給する男性でも賃貸住まいの人、またその他の方も公的年金以外に老後の備えが必要であると分かります。
詳しくはご自身の受給予定額をねんきんネットなどで確認しましょう。