ペット保険大手のアニコム損害保険株式会社が、ペット保険契約件数が2022年1月に100万件を突破したことを発表しました。

ペット保険の契約件数増加は、猫などのペットを迎える家庭が増えてきたことに伴うものとみられます。

今回は「ペット保険」の歴史を振り返り、動物病院の窓口での実体験も踏まえて、ペット保険に加入するための費用・検討ポイントも併せてお伝えします。

ペット保険の成り立ち【日本・世界】

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ペット保険の歴史は古く、100年以上前である1890年のスウェーデンが発祥です。

元々は家畜を対象にした動物保険でした。

やがて1924年にペット保険が出来、それから20年以上遅れてイギリスで販売が拡大していきました。

イギリスで拡大した理由として、犬や猫の病気やケガの予防にも関心が高く、医療費が高額になる傾向があったようです。

それを補うためにペット保険が広がっていきました。

当時から犬や猫を「ペット」というよりも「家族」であると捉えるリテラシーの高さがあったようです。

日本におけるペットの保険は、1980年代からスタートしていますが、保険金支払いや経営破綻などのトラブルがあり、当初は進展がみられませんでした。

1995年に日本ペットオーナーズクラブ(現ペット&ファミリー損害保険)が販売を開始し、現在では数十社のペット保険となっています。

ペット保険加入率が最も高いのがスウェーデンの50%で、欧米では約30%と言われており、日本は5%ほどの加入率です。

日本において加入率が低い理由は、まだペット保険の歴史が浅いからといわれていますが、動物病院の現場では、ペット保険加入者は増え続けている印象があります。