ペット保険で受け取れる金額の目安と、受け取り方法
飼い主が受け取る保険料には、通院1日あたりの受取金額に10000~14000円の上限額があり、回数制限もあります。
また、手術は1回100000~140000円の上限で年2回まで……というように各社のプランによって、限度額や制限は異なります。
もちろん、限度額・制限回数を上回る医療費は飼い主の自己負担になります。
一般的な保険金の受け取り方は、動物病院の窓口で一度全額支払い、明細書を受け取って保険会社に請求し、追って保険金が振り込まれるという流れです。
最近はアプリやLINEで保険会社への請求が完了できるものもあります。
動物病院窓口にて保険金の清算出来るものとしては、アニコム損害保険やアイペット損害保険があります。
これらの保険会社が提携している動物病院窓口で健康保険証を提示すれば、医療費から保険金額を差し引いて清算してくれるので、加入者が後日手続きする必要がないので、最も簡単に利用できる仕組みです。
各ペット保険会社の1歳齢でプランと保険料を比較してみると、下記の通りです。
アニコム損保
「どうぶつ健保ふぁみりぃ」補償割合70%プランで、月3330円の保険料です。1日の限度額と年間回数が決まっています。
また、8歳齢から加入出来る入院費と手術代だけをサポートした「どうぶつ健保しにあ」50%補償プランで月1010円というものもあります。
アイペット損保
「うちの子」補償割合70%で月2990円の保険料です。こちらも1日の限度額が決まっています。
そして、追加で1事故500万円まで補償される「ペット賠償責任特約」を追加保険料月130円でオプションとして付けられます。
また、飼い主自らが保険会社に請求するものについても同様に見ていきます。いずれも1日の限度額と年間限度額があります。
日本ペット少額短期保険
「いぬとねこの保険」補償割合70%で月2020円
ペット&ファミリー損保
「げんきナンバーワンスリム」補償割合70%で月1480円
アクサダイレクトの「ペット保険」
補償割合70%で月1540円
リトルファミリー少額短期保険
「わんデイズ・にゃんデイズ」補償割合70%で月1580円
au損保
「通院ありタイプ」補償割合70%で月2560円
FPC
「フリーペットほけん」補償割合70%で月1950円
楽天少額短期保険
「ずっといっしょ」補償割合70%で月2470円
ペットメディカルサポート
「PS保険」補償割合70%で月2050円
ぺッツベスト
「ワイド」補償割合80%で月2150円
ただし、保険会社によっては、50%や90%のプランもあり、補償割合によって保険料も異なってきます。
SBIいきいき少額短期保険の「ペット保険」は補償割合70%で月585円と、最安の保険料となっていますが、免責金額が設定されているので、低額な医療費では使いづらいです。
保険の契約は基本的に1年ごとに更新し、そのたびに毎年の保険料は加算されます。
頻繁に保険請求すると継続を打ち切られることがありますし、補償内容の使いづらさからペット保険を変更する飼い主もいます。
また、高齢になると更新・継続出来ないプランもあります。
そうなると高額な保険料でも、大手の保険会社が安心かもしれません。
人間の保険同様に、補償が開始されるのは加入から1~3ヶ月間の待機期間を待ってからになります。
契約すれば直ぐに保険金が受け取れるわけではありません。
ペット保険の役割を分かりやすく言うと、「動物病院での自己負担を減らす」ことです。
目的を達成するには、補償割合の高いものがおすすめですが、一日の補償限度額があるので、よく確認しましょう。
そして愛猫の年齢と品種で保険料を見積ります。
ほとんどの保険会社でインターネット上から簡単に見積りが出来ます。
読んでいてお分かりのように、ペット保険とそのプランは多様化し、加入者は選択に迷うばかりです。
まして窓口となる動物病院は、ペット保険プラン全般を把握しなければなりません。
諸外国と比べても加入者の少ない日本では、飼い主のニーズに応えるためにさらにプランの幅が拡大する可能性があります。
ペット保険の窓口である動物病院に身を置く者としては何よりも、飼っている猫にとって合う補償内容と見積りから選択していただき、納得して加入することが正しい判断と考えます。
猫を取り巻く環境は、時代と共に変化しているため、飼い主もそれについていかなければなりません。
でもペット保険だけで全てが安心出来るわけではなく、最も大切なのは、様々な方法で猫がくつろげる環境を与え続けてあげられることです。