厚生年金の受給額はどのように決まるのか
会社員や公務員などが加入できる厚生年金は、国民年金と違って満額という概念がありません。
納めた保険料と加入期間によって決まるのです。
厚生年金保険料の計算式
- 月給にかかる保険料=標準報酬月額×18.3%
- 賞与にかかる保険料=標準賞与額×18.3%
これらにより算出された保険料は、事業主と折半して支払います。つまり、半分は会社が負担してくれているのです。
厚生年金受給額の計算式
一般的に厚生年金は「平均標準報酬額×5.481/1000×加入(勤務)期間」で求められます。(2003年4月以降の加入の場合)
実際にはここに加給年金なども加算されるため、実際に個人で計算するのは難しいですが、ポイントとして「現役時代の収入」と「加入期間」が計算されることを押さえておきましょう。
女性の厚生年金が少ない理由
今回ご紹介したのは、厚生労働省の最新データである「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」です。
令和2年度に実際に受給された年金額が反映されているため、今のシニア世代が現役時代に保険料を納めた結果の金額となります。
そう考えると、働く女性が少なかったことがうかがえます。一旦は就職しても結婚や出産、親の介護などで離職した方もいるでしょう。
また子育てが一段落した段階で、始めて厚生年金に加入して働いた女性もいます。
男性に比べて「ずっと正社員で働き続けた」という女性は少ないため、年金の額にもその差が表れてしまいました。
その結果、「年金がひと月10%未満」という方は男性で約10.5%、女性で約48.9%とまで差がついてしまったと考えられます。