昨今、国内外で「SDGs」への注目度が急速に高まっています。
上場企業でもSDGsに関する取り組みを積極化する動きが見られ、セットで語られることの多い「ESG」と併せて株式市場でも重要な情報と見られています。
今回はSDGs、ESGの基礎を簡単に説明したうえで、イオン(8267)のSDGs戦略における「労務管理」について解説したいと思います。
SDGs・ESGを簡単に解説
SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の意味であり、国連加盟国が「持続可能でよりよい世界」を目指すために設定した国際目標です。
具体的には、「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」といったように社会の抱える問題を幅広くカバーした目標が計17個定められており、日本を含めた多くの国がその達成に向けて努力している状況です。
SDGsについては、国だけでなく各企業も取り組んでいます。
社会が持続可能であることはもちろん、企業にとっては事業が持続可能であることも重要であり、それに向けた取り組みに関する情報を積極的に開示しています。
そして、企業のこうした取り組みを評価しようとする動きが、金融市場でも広まっています。
SDGsに関連している「環境」「社会」に加え、「企業統治」の計3点に対する企業の姿勢を、投資判断の際に考慮するという動きです。
これは環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)のそれぞれの頭文字を取ってESG投資と呼ばれ、国内外の機関投資家を中心に急速に広まっています。
また、上場企業にとっては投資を受けられるか否かに直結するテーマでもあるため、投資家からの目を意識した情報開示も広まりつつあります。