遺族厚生年金の加算2つ

厚生年金保険の加入期間が20年以上ある夫の死亡によって、妻に支給される遺族厚生年金には、要件によって加算があります。それぞれ確認しましょう。

<中高齢寡婦加算>

次のいずれかに該当する場合、妻が「40歳から65歳になるまで」の間、中高齢寡婦加算として58万5700円(年額)が加算されます。ただし、遺族基礎年金が支給されている間は、中高齢寡婦加算は支給停止となります。

  1. 夫が亡くなったとき、40歳以上65歳未満で、生計を同じくしている子(※1)がいない妻。
  2. 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻(※2)が、子が年齢要件から外れるなどで、遺族基礎年金を受給できなくなったとき。

※1:「子」とは、18歳到達年度の末日を経過していない子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の障害の状態にある子をいいます。
※2:40歳に到達した当時、子がいるため遺族基礎年金を受けている妻。

<経過的寡婦加算>

中高齢寡婦加算は妻が65歳になると加算されなくなりますが、昭和31年4月1日以前生まれの妻については、経過的寡婦加算として65歳以後の遺族厚生年金に、生年月日に応じた一定額が加算されます。