新型コロナウイルスが感染拡大する今、週末はおうちで過ごされる方も多いでしょう。こうした時間に余裕が生まれるタイミングで考えたいのが、将来のお金のこと。年金以外に老後2000万円が必要という「老後2000万円問題」が話題になったのは2019年。3年経つと、年金についての関心も薄くなりがちですね。
ただ、平均寿命が長い女性は、パートナーがいてもいなくても最後はおひとりさまになる可能性が高いもの。老後のマネープランは「自分ごと」として考える必要があります。
今回は老後の厚生年金の受給額について女性の現実を確認しながら、年金の増やし方のヒントをご紹介します。
厚生年金受給額の現実とは
日本の年金には「国民年金」と「厚生年金」があります。国民年金は20歳以上60歳未満の方が原則加入するもの。厚生年金は会社員や公務員などが、国民年金に上乗せして加入します。
厚生労働省年金局の「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、女性の厚生年金の受給額は平均「月額10万3808円」です。
厚生年金保険(第1号)の「男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数」によると、女性の受給者は538万3889人。5万円ごとに女性の受給権者数をまとめたのが以下の表です。
内訳をみると、女性の年金の受取額は10万円未満が約48%です。
5万円ごとに集計すると、女性は15万円未満までが約89%。1万円ごとに細かく集計してみると、実に女性の約70%が12万円未満となっています。
今は正社員で働く方もいれば、扶養内のパートで働かれる方もいますよね。パートの社会保険適用は拡大しており、特定適用事業所で働いて一定要件を満たせば、パートの方でも厚生年金に加入できます。
しかし、社会保険に加入する働き方をしているとしても、将来もらえる年金額はさほど多くないことがわかります。