世帯年収別の家庭学習費から見えてくること
ARINA株式会社が運営する幼児、小学生の保護者向けの教育メディア「おうち教材の森」(https://naki-blog.com/study/)が中学生以下のお子さんのいる親300人を対象に「コロナ禍における家庭学習調査」を実施(2022年1月24日・25日)。コロナ禍によってさらに拡大しているとされている教育格差の実態が見えてきました。
収束が見えないコロナ禍ですが、「オミクロン株は子どもの教育に影響があるか」という問いに対し「マイナスの影響」と答えたのは60%にもなりました。感染症ということもあり、突然休校することもあり学校での学びが途切れやすくなります。
アンケート結果からは、新型コロナウイルスの感染拡大により子どもの教育費に変化も見られました。「増えた」が15.3%、「変わらない」は78.7%、「減った」は6%と回答。増えたもしくは現状維持とする家庭の割合が大半を占め、コロナ禍でも以前と同じ水準または増やす動きが顕著であることが分かりました。
しかしコロナ禍は景気後退にもつながり年収にも直結し、教育費の捻出も左右します。「コロナ禍で収入が変わったか」という質問の答えを世帯年収別に比べてみると以下のような結果が出ました。
年収400万円以下
変わらない(42.3%) 減った(56.4%) 増えた(1.4%)
年収400万円~800万円
変わらない(55.6%) 減った(41.3%) 増えた(3.1%)
年収800万円以上
変わらない(83.3%) 減った(11.9%) 増えた(4.8%)
年収別の子ども1人にかける1カ月の教育費は年収800万円以上のボリュームゾーンが5000円以上、年収400万円以下や400万円から800万円の世帯では5000円未満が最多となっています。
同じ「教育費を出している」でも教育費のかけ方は年収により差が出ており、コロナ禍が長引けば長引くほど教育格差が助長されかねない状況です。