誰かに相談する勇気を持つことも大切
就職氷河期世代の非正規で働くおひとりさま女性は、約半分の方が貯蓄100万円未満と生活が苦しいようすが分かりました。
正規と非正規で年収と貯蓄額を比較すれば、その差は歴然としています。節約をする、固定費を見直す、貯蓄習慣を作るなどさまざまな貯蓄方法はありますが、一方で個人の力のみで貯蓄を増やすのは難しい面もあるでしょう。
いま多くの人が不安に思うのが老後資金です。老後生活の柱は「年金と貯蓄」。
厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金の月額平均(女性)は5万4112円、厚生年金の月額平均(女性)は10万3808円です。
非正規の方は国民年金のみという方もいますし、厚生年金に加入するも、加入月数や収入が少なければ将来の受給額は少ないと考えられるでしょう。年金も貯蓄も少ない可能性がある場合には、今からできることを早めに考えたいところです。
まずは情報収集をして、節約や貯蓄をしたり、余裕ができたら私的年金などで将来に備えるといいでしょう。同時に、誰かに相談してみることもおすすめします。
女性はひとりで全てを抱え込んでしまう方も多いもの。誰かに話すことで、自分の中で抱えている不安や懸念点が明確になったり、新たな選択肢が生まれたりする場合もあります。
まずは友人に話すのでもいいですし、ハローワークなど行政の相談窓口で相談するのもいいでしょう。老後までおよそ20~30年。人に話しながら、今できることを探してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」
- 横浜市「令和2年度 横浜市就職氷河期世代非正規職シングル女性の就労支援に向けた調査及び事業開発報告書」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
宮野 茉莉子