東京23区を中心に「狭小戸建」が急増しています。平均価格は7000万円超と高額ながら、一般戸建のさらなる高額化や、資産性を重視する世帯の増加が、購入需要の拡大につながっているとみられます。

この記事では、狭小戸建が選ばれる背景や価格の実態、意外なメリットについて、公的データをもとに詳しく解説します。

1. 都心での狭小戸建のシェアが5年で約2.7倍に

近年、都市部を中心に「狭小戸建」が増加傾向です。東京23区では、限られた土地を有効活用するニーズの高まりから、狭小戸建の着工数・販売数ともに右肩上がりに。直近5年間でそのシェアは約2.7倍に拡大しています。

ここでは、その推移を具体的なデータで見てみましょう。

LIFULL HOME’Sでは、自社のポータルサイトにおける新築狭小戸建の掲載戸数を調査しています。

同調査によると、首都圏においては5年連続で狭小戸建のシェアが拡大しており、2025年は5月までのところで3.2%に達しています。掲載割合でみると、2020年の1.2%から3.2%へ約2.7倍増加しました。