年金から天引きされるお金
ここまで年金受給額の実情について見てきましたが、実は年金からも天引きされるお金があります。
総務省の「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)Ⅱ総世帯及び単身世帯の家計収支」によると、65歳以上の高齢単身無職世帯の「直接税」は平均で6430円、「社会保険料」は平均で5082円かかっています。
これらは基本的に、年金から天引きされます。仮に自営業者が平均どおりの年金5万6252円を受給しても、手取りでは4万4740円になる計算です。
引かれるお金の中身は、主に次の項目になります。
市区町村民税(個人住民税)
各市区町村に納めている住民税などが該当します。
介護保険料
40歳から健康保険料に上乗せして納付していた介護保険料を、65歳以降は単独で支払います。年金の年額が18万円以上の場合は、納付書等ではなく年金からの天引きで納めることとなります。
健康保険料
自営業者が加入する国民健康保険料(税)や、75歳になると全ての人が加入する後期高齢者医療保険料なども、年金から天引きされます。ただし介護保険料も天引きされていることや、「老齢もしくは退職を支給事由とする年金受給者で、年間の年金支給額が18万円以上」などの条件があります。