支払うのが困難なときは必ず手続きを!
「収入が著しく減った」「病気になって働けない」など、保険料を納めるのが困難な理由がある場合、納付猶予や免除などの救済措置が用意されています。
まずは市区町村の担当窓口か、最寄りの年金機構に相談してみましょう。理由によっては全額免除が認められるケースもあります。
免除や猶予が承認された期間については、年金の受給資格期間に参入されます。受給資格が10年を満たせば将来老齢年金を受け取れるので、必ず申請をしましょう。ただし、将来の年金額は低くなります。受給額自体をあげたい場合は、追納することが必要です。
年金は「払わない」という選択肢はない
年々減少傾向にある年金を見ると、「払い損」に感じてしまう方もいるかも知れません。しかし、保険料の納付は義務なので、支払わなければ差し押さえに合う可能性があります。それだけでなく、たとえ少額に思えても年金は老後を支える柱であることを忘れてはいけません。
人生100年時代。貯蓄は切り崩していきますが、年金は生きている限り受給できます。長生きリスクに備えるには、必要不可欠な資金でしょう。さらに年金には、障害年金や遺族年金といった保障機能があることも見逃せません。万が一のときには、公的な保障を受けないともっと苦しくなります。
公的制度はさまざまなリスクに備えるための制度なので、しっかり活用したいですね。
参考資料
LIMO編集部
執筆者
LIMO編集部は、経済や金融、資産運用等をテーマとし、金融機関勤務経験者の編集者が中心となり、情報発信を行っています。またメディア経験者の編集者がキャリア、トラベル、SDGs、ショッピング、SNSなどについて話題となっているニュースの背景を解説しています。当編集部はファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社・メガバンク・信託銀行にて資産運用アドバイザー、調査会社アナリスト、ファッション誌編集長、地方自治体職員等の経験者で構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ49年(589か月)で、メンバーが勤務していた金融機関は、野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、日興証券、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、日本生命、フィデリティ投信などがある。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFP等の資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。株式会社モニクルリサーチが運営(最新更新日:2024年9月30日)。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)