国民年金を未納にした人の末路
実際に未納を続けると、どのような事態になるのでしょうか。Aさんの事例で確認してみましょう。
Aさん(30代)は会社を退職し、それまで貯めた資金で夫婦のお店をオープンしました。同業の仲間とも親交を深め、税金の手続きなどもわかっていたつもりです。
保険と年金も、それぞれ国民健康保険と国民年金へ切り替えました。しかし、国民健康保険の保険料を見て驚きます。前年度の所得で計算され、さらに妻の保険料もかかるため、月々数万円になったのです。
いずれ子どもも望んでいたため、健康保険は重要に感じました。そこで国民年金を後回しにして、健康保険の保険料だけ納めることにしたのです。
お店が軌道に乗れば追納するつもりでいましたが、順調にはいかず、やがて督促状が届くように。同業者が「将来の老後資金は自分で貯めている」と言っていたのを思い出し、公的年金は諦めて自分で備えることにしました。延滞金が加算された時点で見るのが怖くなり、その後督促状を確認すること自体をやめてしまったのです。
その後、配達証明付きで「差押予告通知」が届きます。これまで督促状を無視したため、ペナルティを恐れたAさんはどうしていいのかわからず、途方に暮れていました。
やがて、本当に口座が凍結されたことに気づきます。妻の親に事情を話してお金を借り、なんとか口座凍結を解除できたものの、親の信用を失ってしまいました。
後から聞いたことですが、同業者は年金額が少ないことを考慮し、”上乗せとして”自分で老後資金を貯めていたのです。
著者
LIMO編集部は、経済や金融、資産運用等をテーマとし、金融機関勤務経験者の編集者が中心となり、情報発信を行っています。またメディア経験者の編集者がキャリア、トラベル、SDGs、ショッピング、SNSなどについて話題となっているニュースの背景を解説しています。当編集部はファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社・メガバンク・信託銀行にて資産運用アドバイザー、調査会社アナリスト、ファッション誌編集長、地方自治体職員等の経験者で構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ58年(696か月)で、メンバーが勤務していた金融機関は、野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、日興証券、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、日本生命、フィデリティ投信などがある。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、CFP®、FP2級、AFP等の資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。株式会社モニクルリサーチが運営(最新更新日:2026年2月7日)。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてパートとしてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事を執筆している。京都府出身、滋賀県在住。(2026年6月26日更新)