2022年度の法改正により、在職老齢年金の支給停止調整額が改定されます。「年金を受給しながら働く」という選択がしやすくなるため、働き続けるシニアが増えていくでしょう。
一方で、定年退職後は働くことなく悠々自適に過ごしたいという方もいます。働く希望があっても、介護や健康面の不安から叶わないことも考えられますね。
そこで今回は、65歳以上のうち「無職世帯」の貯蓄事情をみていきます。将来に向けた備え方のヒントとしましょう。
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今のシニア、貯蓄額はどのくらい?
総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」を参考に、65歳以上の実際の貯蓄額を見ていきます。まずは勤労世帯も含む、全世帯のようすを確認しましょう。
65歳以上・二人以上世帯の「貯蓄現在高」
- 平均値…2324万円
- 中央値…1555万円
貯蓄の平均値は2324万円。より実態に近いと言われる中央値は、1555万円でした。平均を超える「2500万円以上」の世帯が全体の32.5%ですが、一方で「300万円未満」の世帯は全体の15.4%います。