「知り合いの話」として切り出してみる

ここで、じょうずな聞き出し方の例を一つ、ご紹介してみましょう。

ダイレクトに「教えて!」と切り出すのではなく、「自分の知り合いでこんなケースがあったが、我が家は大丈夫?」というていで話を進めていくのがポイントです。

子:この前、Aさんのお父さんが急に入院・手術をしたらしいの。でも、お父さん自身の貯金がなかったらしくて、子どもたちが医療費の工面に大変だったらしいんだ。ところでウチは大丈夫?

親:大丈夫、心配不要よ。

子:そうだと思うけど、もし大丈夫でないのであれば、早く教えてね。こっち(子)の生活に影響が出るから。 Aさんも「もっと早く親のふところ具合を知っていれば、ある程度覚悟をして準備しておけたはずなのに……」と言っていたよ。

もちろんこれはほんの一例です。正しい情報を聞き出すには、直球の質問ではない方がうまくいくこともあるものです。

ここでは知り合いから聞いた話を伝える「ついでに」、親自身の事情をたずねるというイメージですね。

次では、具体的に「どのようなことを」聞いておくべきか、考えていきます。