子どもが親に「聞いておくべき・知っておきたい」5つの項目
ここからは、具体的に親が元気なうちにぜひ聞いておきたいことを、5つに絞ってお伝えします。
1.金融機関の口座
ひとことで「金融機関」と言っても、銀行・信用金庫・保険会社・証券会社などがありますね。さらにそれらはネット口座であるケースも今後増えていくでしょう。
ぜひ、金融機関名や支店名、どういった商品(普通預金・定期預金・生命保険・投資信託・株式など)なのかを一覧表に書き出して整理しておきましょう。
一覧表を作る作業はちょっと面倒だな……なんて感じる場合は、ポケット式のクリアファイルを1冊用意し、通帳・保険証券・購入した金融商品の交付目論見書などを入れておくと便利です。
親に万一のことがあっても、そのファイルがあればその後の相続手続きなどに取りかかりやすくなり、遺された家族の負担は軽減されます。
※ネット口座の場合は、IDやパスワードといった情報も必要になるので注意しておきましょう。
2.お付き合いがある人の連絡先
令和のシニア世代の中には、メールやSNSで知り合いとやり取りをする人が増えていますね。昔のように手紙や電話でのやり取りが減ったため、親の交友関係が見えにくい、と感じる人も多いでしょう。
そこで、「万が一のこと」があったら誰に伝えてほしいのかを一覧表にしておいてもらうことも大切です。
普段のコミュニケーション手段(電話、FAX、メール、SNSなど)も記入されていれば理想的ですね。
さらにやり取りの方法がメールやSNSの場合は、そのSNSなどのIDや、できればパスワードなど、最終的な連絡手段に繋がる情報も添えてもらえると重宝するでしょう。
3. 既往症や服薬に関する情報
病歴や薬歴に関する情報は、親が倒れて救急搬送された場合などに、非常に大切な情報となります。
今までに大きな病気にかかったことがあるのか、今治療している病気はあるのか、または今どのような薬を飲んでいるのかなど、遠くに暮らしている場合、実状を把握できていないケースも多いでしょう。
常日頃から親とは連絡をとり、ちょっとした病院通いの場合も必ずお薬手帳を持っていくように勧めましょう。突然起こる親の体調不良には、できるだけすばやい対応ができるよう備えておきたいものです。
4. 終のすみか
親の住まいが持ち家であれば、最終的にその家をどのようにしたいのか(売却・引き継ぐ・賃貸に出す、など)を、健康な時点で確認しておくことが大切です。
親は当然子に引き継がせるつもりでいたが、子にはまったくそのつもりがなかった、という話もよく聞きます。
家や土地などの不動産は大切な資産。最終的にどのようにするのかは、考えておくことをお勧めします。