受験熱の低い地方でも受験組で「ゆる受験」は少数派
ところで、中学受験というと首都圏や近畿圏が中心ですが、地方でも中学受験組は存在しています。2000年代に入り各地で中高一貫校が設立され、大まかな特徴として「地域の2番手、3番手の公立高校に附属中学が新たに設置された」というものです。
このことにより、学区の中学に進学することがスタンダードであり、「私立中受験」「国立大学の附属中」する子が超少数派だった地方でも中学進学の選択肢が増えました。
選択肢が少ない地方の教育熱心な家庭にとって「中学から意識の高いクラスメイトと切磋琢磨し高校受験もなく6年間過ごせる」ことは魅力的です。そして地方における公立中高一貫校の誕生は「中学生が高校受験のために通う」という地方の塾の在り方も変わり、中学受験コースに力をいれる塾が増えていきました。
大都市圏のように選択肢が豊富ではない地方において、公立中高一貫校が「中学受験の本命」とみなされています。そのため、中学受験を検討している家庭の多くは限られている枠を勝ち取るために首都圏の子ども達と同じように小学4年生頃から通塾をして本番に備えています。
もちろん、受験する全ての子が通塾しているわけではありません。しかし、ノー塾でも親のサポート体制がなければ合格することは難しく「小学6年から思い立って受験に臨む」という子は一握りです。