首都圏では年明けから中学受験が本格的にスタートし、2月1日は東京都や神奈川県の「中学受験解禁日」となりピークを迎えます。

コロナ禍による臨時休校の際、私立と公立学校での緊急時の対応やサポートの差がメディアでも取り上げられたこともあり「コロナ不況」であっても中学受験熱は冷めるどころか加熱しています。

ただ、通塾などでかかる教育費の家計への負担は大きく、「出来ることなら短期間の通塾で結果を残せれば最高」「子どもが打ち込んでいる習い事を辞めてまでは」と考えている保護者も少なくありません。そんな中、通常の受験準備のコースとは異なる「ゆる受験」の存在が注目を集めSNSで反響を呼びました。

破壊力抜群の「ゆる受験」という言葉

「短期間の通塾や準備で中学受験合格を目指す」ことを意味する「ゆる受験」は、一般的に小学3、4年生から塾に通い受験に備えることに比べればかなりの節約になります。また、習い事を整理整頓または長期間休むことなく短期間でチャレンジする、概ね小学6年生から本腰を入れて受験勉強することも指します。

言葉のあやなのでしょう。「ゆる受験」と聞くとと楽しく明るく気軽に受験するというイメージが浮かんできますが、中学受験は高校や大学での受験と同じように燦燦と輝く道を歩き進むものではなく孤独な戦いです。

まだ通塾の有無に関わらず11,12歳の子ども達が暗闇のなか合格切符を掴み取るために努力を重ねることは決して「ゆるい」ものではありません。

他の受験と同じように「サクッと短期間の勉強で合格する」とは程遠く、短期間で結果が残せるのは数年の遅れを一気に巻き返せるだけの集中力そして基礎学力を持ち合わせている子ども達だけです。

それでも現実はかなり厳しいものがあります。