令和4年度の大学入学共通テストが1/15(土)・16(日)に終わりました。1月後半は各大学の二次試験を控えて追い込みをする時期です。
大学の偏差値というと「70を超えるとすごく頭が良い」というようなイメージがあるかもしれません。
実際、各種メディアでは「難関校」であることを示すために「偏差値67」というようなフレーズを使うのですが、こういう表現にあまり意味がないことはご存じでしょうか。
今回は「偏差値」についての誤解を解き、大学偏差値と正しく付き合う方法をお伝えします。
偏差値は「特定の集団内での偏り」しか示さない
偏差値は「対象となる集まり(母集団)」の中の平均点を50として、その平均点から「どれくらい離れているか」を示す数値です。
平均点より低い場合は30~49、平均点より高い場合は51~70くらいに収まることが多いですが、100点満点のテストで、平均点が30点台で、大半の人が平均点近辺の点しか取れていない場合に1人だけ80点を取ってしまった時など、偏りが大きい時は70を超えてしまうこともあります。
ただ、このような偏りは統計上、珍しい現象です。標準正規分布であると仮定した場合、偏差値70越えで上位2.3%、80越えで0.1%となるからです。
そして、全く同じテスト・得点であっても、「どの母集団を対象にするか」によって偏差値は当然変化します。
私自身、高校時代に受けた全国模試(進研模試)では、同じ試験結果であっても必ず「全国の偏差値>高校内の偏差値」という状態でした。
これはどういうことかというと、私の出身高校は進学校であり、全国での分布と比べると同じ模試で高得点を取れてしまう人の割合が高く、基準となる平均点も高かったのです。そのため、学校内の偏差値が低く出てしまっていたのです。