SDGsの17の目標のうち2番目に挙げられているのが「飢餓をゼロに」です。

2030年までに世界から飢えをなくすことを目標に掲げています。

目標達成に向けて、日本にいる私たちができることをいくつか紹介していきます。

余った食品を寄付する

「フードバンク」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。フードバンクとは、まだ食べられる余った食品を食べ物に困っている方々のもとへ届ける活動や団体のことです。

スーパーマーケットなどから、包装の破損や過剰在庫などで販売できなくなった食品がフードバンクに寄付されており、経済的な理由で食べ物が購入できない家庭などに届けられています。

飢餓と聞くと途上国を連想する人もいるかと思いますが、コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で飢餓の状態にある家庭も日本で増加しており、そのような人々に手を差し伸べる活動になっています。

また、飢えに苦しむ国がある一方で、食料の多くを輸入している日本などは大量の食品ロスが問題視されています。

こうした点を踏まえて、フードバンクによって従来は廃棄されていた食品を活用することは、とくに意義のある取組みといえるでしょう。

フードバンクに寄付ができるのは企業だけではありません。一般家庭からもまだ食べられる食品を持ち込んでもらうため、回収ボックスを設置している店舗も増加しています。個人からの寄付を宅配便で受け付けている団体もあります。

年末年始はいただき物やプレゼントが多い時期。今も食べられずに余っている食品があるならば、気持ちは有り難く受け取って、困っている方々のために寄付してみるのもよいかもしれません。

日本の農業や企業を応援する

日本の農業を取り巻く環境については、自給率が低く、担い手も不足しているなど数多くの問題を抱えています。国土が狭く大規模な農業ができないこと、生産性が低いことなど、日本特有の課題もあります。

しかしながら、そのようななかで工夫を重ねてきたこともあり、日本は高い農業技術を誇る国でもあります。

政府や各種団体、民間企業が海外への技術支援を積極的におこない、中長期的に現地の住人を指導した結果、収穫量の増加に貢献した例も多数あります。

また、自社の技術を提供している農業関連企業や支援をおこなっている食品メーカーなどを応援することも、間接的ではありますが、途上国の食料問題の改善に寄与しているといえるでしょう。

国産や地元の農産物を購入することも日本の農業の活性化に貢献し、海外での活動を支えることにもつながっていきます。

経済的な支援をする

食料問題には様々なことが複雑に関係していますが、経済問題もその1つです。SDGsの目標1にも「貧困をなくそう」が掲げられています。食料があるにも関わらず、貧しくて買うことができない人も多いのです。

また、国が貧しく目先の利益が優先になり、外国に輸出して外貨を得るための作物が作られ、国内で食べるための食料が作られず、ますます飢餓が進んで貧困状態になるということも起こっています。

経済的な支援として募金を思い浮かべる方も多いかと思いますが、海外の商品を適正価格で購入するフェアトレードも私たちにできることのひとつです。コンビニやオンラインショップでもフェアトレードの商品は販売されています。

また、ファンドなどを通じて途上国や新興国に個人で投資することもできます。

コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行で飢餓に苦しむ方々がさらに増加し、2030年までの飢餓ゼロの目標からは遠のいてしまった状況になっています。

しかしながら、これからでもできることはあります。まずは身近なことから、私たちにできることを始めてみましょう。

クラウドクレジット