2025年には4人に1人が75歳以上の後期高齢者になる世の中が迫っており、介護問題はいま以上に身近な問題となります。

介護問題で特に頭を悩ますのが「お金の問題」。介護費用はいくら用意したらいいのか、介護費用を子どもが負担するとどのような問題があるのか、「介護とお金の問題」についてご説明します。今から準備できることははじめてみましょう。

介護費用の総額は?

公益財団法人・生命保険文化センターが2021年に行った「生命保険に関する全国実態調査」によると、一時費用(住宅改造や介護用ベッドの購入など一時的にかかった費用)の合計額の平均は約74万円。月額費用(月々支払っている・支払っていた費用)の平均は約8.3万円でした。

介護期間(介護中の場合は経過期間)の平均をみると、61.1カ月(5年1カ月) です。

この結果をもとに算出すると、総額は約581万円となりました。

ただし、費用は要介護度が高くなるほど上がります。また、在宅介護よりも施設を利用する方が高くなるでしょう。そのため、個々の状況や介護期間などでかかる費用に違いが出てきますが、目安としておよそ500〜600万円程度かかると考えておくとよいでしょう。