やる気を引き出すには、「勉強しなければどうなるのか」「なりたい職業に就くにはどういった進路を辿ればいいのか」を子どもなりに考えさせ、今どうすべきかを思案するプロセスは欠かせません。

自分らしい未来を歩むためにも、いま何をすることが必要かを見つめるようにする。スモールステップを繰り返し、なりたい自分に近づく気持ちが芽生えれば、自然とやる気も湧いてくるでしょう。

ただし、親が先回りして最悪な未来を強引に語るのと、子どもが考えて気づくのでは、「こうしたい」という気持ちの強さに差が生まれます。親の方も最初からとんとん拍子で進むことを期待せず、一歩ずつ前進するのを見守る根気強さも必要です。

子どもまかせにせず寄り添うように

子どものやる気が出ないのは、単に日々の生活に疲れているレベルから、人間関係や学業不振など容易に解決するのが難しい問題まで様々です。勉強に気持ちが向かない理由もそれぞれ異なります。

ただ、どんな場合であっても、一番身近な親から突き放されてしまえば子どもは行き詰まってしまいます。ダラダラ過ごしているのを「不真面目だから」と一言で片づけず、子どもが抱えている問題を探り、それと向き合うことから始めてみましょう。

そして、やる気が出てくるタイミングは個人差があります。結果を急ごうとせず、現状を少しずつ改善させていくことに注力していくようにしたいですね。

中山 まち子