そんな時に、「勉強しなさい」「やる気がないのは怠け癖があるから」と一方的に責めるだけでは、子どもの心を傷つけてしまいます。
なかなか難しいことですが、小言を言いたくなるのを少し我慢してみましょう。冷静になって子どもの様子を観察することで、今まで気がつかなかったことが見えてくることもあります。
まずは何かしら困っていることはないか様子を見たり、やさしく声をかけることなどを意識し、やる気の出ない根本的な原因を探ってみましょう。それが子どもの気力を引き出すきっかけにもなります。
現在より未来を見つめるように
一方、これまでの失態などを並べ立てて執拗に叱責しても、子どもの心には響きません。ますます親を遠ざけるようになり、状況を改善することは難しくなります。
「今までの行い」や「現在の状況」をクローズアップするより、未来について語り合う方が建設的です。遠い将来であっても、近い将来であっても、「自分がどうなるのか」を考えるよう促すことが現況打破の模索につながります。
子どもには「まだまだ時間はある」と思ってしまうかもしれませんが、現実はそうではありません。あっという間に中学生、高校生になり社会に出る時期を迎えます。
10歳の子も5年後には15歳、中学3年生になっています。高校進学やさらにその先の、人生を左右するような進路選択に直面することになりますから、その時に「ちゃんと勉強していれば良かった」と思っても後悔先に立たずです。