勤労世帯、ほんとうの貯蓄額は?
最後に「貯蓄額」から「負債額」を引くことで、「純貯蓄額(=ほんとうの貯蓄額)」を算出しましょう。
- ~29歳:377万円-693万円=マイナス316万円
- 30代:750万円-1337万円=マイナス587万円
- 40代:1071万円-1200万円=マイナス129万円
- 50代:1681万円-692万円=989万円
やはりマイナス額が一番多いのは30代のようです。住宅購入という大きなライフイベントは30代で迎えることが多く、40代から50代に向けて返済額を減らしていけるでしょう。
50代ではようやくプラスに転じるので、家計に余裕が生まれるかもしれません。子どもの年齢によっては、子どもの教育費からも解放されますね。
老後資金はすぐに作れない
ただし、お金に余裕が生まれたタイミングで老後資金の準備を始めるのは、少し遅いかもしれません。
老後には年金以外に2000万円が必要だという意見もありますが(※図)、家庭によってはもっと必要になることもあるでしょう。住宅ローンの完済や子供の独立のあと、数年でこれほどの金額を貯めるのは難しいものです。
将来のことを考えると、現役時代からコツコツと準備することが重要になります。負債を抱えたまま貯蓄がなかなか増えないなら、家計の見直しや資産運用などに視野を広げるといいでしょう。