先日、アメリカ・ニューヨーク市警のトップである本部長に、女性で初、キーシャント・スーウェル氏の就任が決まりました。ニューヨーク市警の警官は約3万5000人、女性は約18%ですので、女性署長の就任は大抜擢であると言えますね。

日本では、就業者に占める女性の割合は43.5%と欧米諸国とほぼ同水準ですが、管理職の割合は13.0%と、最も高いフィリピンの46.6%に比べ、とても低い水準となっています。

管理職の割合にも関係して、1人あたりの平均給与は男性532万円、女性293万円と、男女差がまだまだ大きいようです(国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」)。

実はそんな現役時代のお給料が、老後の年金額にも大きな影響を与えるのは、皆さんご存知でしょうか(※編集部注)。今回は女性が老後に受取る年金額にフォーカスしながら、女性のシングルライフに向けたマネープランも考えていきたいと思います。

【※参考資料】厚生年金「ひと月25万円以上」受給する人の割合は?

年金制度のしくみをおさらい!

年金受給額をみていく前に、日本の公的年金のしくみを確認しましょう。

2階部分が「厚生年金」です

公的年金制度は「2階建て構造」といわれ、1階部分にあたる「国民年金」は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象です。自営業や専業主婦(夫)はこの「国民年金」のみを受け取ります。

国民年金の保険料(※1)は、定額制(保険料額=基本額1万7000円×保険料改定率)です。

20歳から60歳までの40年間すべて保険料を納付すれば「満額(※2)」(78万900円×改定率)が受け取れます。

納付期間が足りない場合はその割合を満額から差し引かれます。

2021年度・国民年金保険料・受給額(満額)

下記はいずれも「月額」です。
※1 国民年金保険料…1万6610円
※2 国民年金の満額…6万5075円

2階部分の「厚生年金」は会社員や公務員などが、国民年金に上乗せして加入するものです。収入に応じた厚生年金保険料を給与天引きで納めます。