『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方 (堀田秀吾著)』によると、ハーバード大学の75年にわたる追跡調査では、「私たちの幸福と健康を高めてくれるのはいい人間関係である(※引用元)」と結論づけられています。

2021年も残りあとわずか。コロナ禍で迎える2度目の年末年始。平時であれば親しい友人・知人などと会う機会が増える時期です。コロナ禍で直接会えない友人とは、せめてオンライン上で交流してみるなど、旧交を温めるひとときが持てると嬉しいですね。

さて、リタイヤ後のセカンドライフでは、友人・知人との交流や旅行などを楽しみにしている方も多いでしょう。すでに年金生活に入っている方であれば、交際費のやりくりに頭を悩ませているケースがあるかもしれません。

老後に受け取る年金額は人それぞれですが、自営業やフリーランスなどが受け取る基礎年金(国民年金)は、満額でも約6万5000円です。

え?少ない!と感じた方も多いでしょう。そこで今回は、基礎年金・厚生年金の受給額事情(※※編集部注)を深掘りしていきます。

※同書 Chapter5 「75年間の追跡研究でわかった幸福と健康を高める一つの方法」より引用

【※※参考記事】厚生年金「ひと月25万円以上」受給する人の割合は?

「年金のしくみ」を復習!

まず、「2階建て構造」などと呼ばれる、日本の年金制度の基本をおさらいします。

職業や働き方によって「国民年金・厚生年金」どちらに加入するかが決まります

  • 1階部分「国民年金」:日本に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務
  • 2階部分「厚生年金」:公務員や会社員などが「国民年金」に上乗せして加入

受給要件を満たした場合に受け取る年金は、「国民年金」だけに加入していた場合「老齢基礎年金」のみ、「厚生年金」に加入していた場合は「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」の受給となります。

国民年金の保険料は定額制(1万6610円※1)です。20歳から60歳の「40年間」すべて保険料を納付すれば満額受給できます。満額受給は6万5075円(※2)となります。

また、納付期間が足りない場合はその割合を満額から差引く計算方式です。

一方、厚生年金は国民年金に上乗せする形で報酬比例の年金を支給する制度です。勤務先にそもそも厚生年金の制度があるのか、どれだけの期間勤務しているか、毎月の報酬月額はいくらか、などが受給額を大きく左右します。

※1・2 いずれも2021年度の月額