リタイヤ後の大切な収入源となる、基礎年金(国民年金)。ただでさえ受給額が少ない印象がありますが、「老後2000万円問題」が話題になるなど、年金生活に向けた漠然とした不安感は増すばかりです。

この不安を和らげるためには、まずは目安となる受給額(※編集部注)を把握すること。そして、国民年金(基礎年金)の受給額をどうしたら増やせるのかを知ることが大切です。

いくつかの方法があるので、できることから対策を始めましょう。

【参考記事】「基礎年金と厚生年金」結局いくらもらえるの?

まずは将来の目安受給額を知ること

将来いくらの年金を受給できるかは、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。

「ねんきん定期便」は毎年誕生月に届く書類。

50歳未満の方はこれまでの年金加入実績に基づいた見込み額が記載されています。これまで支払った保険料に対する見込み受給額なので、実際もらえる金額よりも少ない金額が載っているでしょう。

50歳以上の方は、同じ条件で年金に加入し続けた場合の見込額が記載されているため、より実態に近い数字となります。

「ねんきんネット」は国民年金機構が運営するサイトで、パソコンやスマホなどで年金見込み額を確認できるサービスです。

事前に登録は必要ですが、年に1回の「ねんきん定期便」と違いいつでも確認できます。まだ見たことがない方は登録してみてもいいでしょう。

今の基礎年金受給額、平均はいくら?

実際に今の基礎年金(国民年金)の受給者が、平均していくらぐらい受給しているのかも参考になります。厚生労働省の「令和元年度 厚生年金・国民年金事業年報」をもとに、平均額と分布を見てみましょう。

国民年金の平均年金月額

合計:5万5946円
男性:5万8866円・女性:5万3699円

国民年金(基礎年金)の受給額事情

満額受給なら月額6.5万円(2021年度)

男女に大きな差はなく、平均で5万円台。またボリュームゾーンは6~7万円です。受給額は加入年数や納付期間によって決まるため、よほどの未納期間がない限りは同じような金額となるでしょう。ちなみに40年間すべての保険料を納付した人の満額は、6万5075円(2021年度)です。