基礎年金の受給額を増やすには
基礎年金(国民年金)の受給額は、月額6~7万円の人が多いことがわかりました。自営業やフリーランスの方などは国民年金だけなので、少し心もとない金額ですよね。
ここからは国民年金の受給額を増やす方法を探っていきます。
①未納分を追納する
学生納付特例制度などで未納・免除になっている人がいるかもしれません。10年間は追納することができるため、国民年金の満額に近づけられます。追納できる期間はねんきんネットで確認できるので、念のため確認してみましょう。
②「付加保険料」か「国民年金基金」
国民年金の額を上乗せできる方法もあります。ひとつは付加保険料といって、毎月400円を上乗せして支払うことで、年金額が「200円×付加保険料納付月数」分増やせる制度です。
国民年金の「第1号被保険者」と「国民年金の任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)」が利用できるので、検討してみてもいいでしょう。
他には国民年金基金もあります。同じく「第1号被保険者」または「国民年金の任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)」が加入できる制度で、掛け金や受取期間を自分で決められるのが特徴です。さらに掛金は所得控除の対象になるため、将来だけでなく現役時代の所得税・住民税を減らすメリットもあります。
ただし、付加保険料と国民年金基金は同時に利用することができません。利用する場合は、どちらにするかを選びましょう。
③年金を繰り下げ受給する
年金の受給額を上げるには、受給開始を遅らせることも有効です。現在は原則65歳からの受給ですが、もし70歳に繰り下げるとしたら、約42%増やせます。さらに、今後は75歳までの繰り下げ受給も可能に。
ただしこの場合、年金を受給するまでの収入源の確保が必須です。受給までの期間が長いほど、貯金を切り崩して生活するのはリスクが高くなります。受給開始まで収入源が見込めるときには、検討してみてもいいでしょう。
④iDeCoを利用する
毎月少額を積み立てて運用し、60歳以降に受け取れるiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)を利用する方法もあります。掛金が所得控除されるだけでなく、運用益にかかる税金が非課税になるのも大きなメリット。さらに受取の際にも所得控除があるため、3回税制メリットが受けられます。
iDeCoの掛金には上限があり、国民年金基金と併用する際にはさらに上限額が定められます。また原則60歳になるまで引き出せないため、毎月払い続けられる金額を慎重に決める必要があります。