コロナ禍の生活も、もうすぐ丸2年。

明治安田生命が行った夫婦関係に関する調査によると、在宅時間が増えたコロナ禍で夫婦関係が良くなった人は20.2%、悪くなった人は8.2%。

増えた在宅時間時間はどちらのケースも、一日あたり約275分。とはいえ、仲が良くなった夫婦は「家族との時間」が増え、悪くなった夫婦は「(趣味など)一人の時間」が増えたという傾向も見られたそうです。皆さんの時間の使い方はどちらでしょうか。

「コロナ離婚」という言葉も耳にするようになり、夫婦関係が悪くなった人の中には「離婚」を考えているという方もいるかもしれませんね。そこで頭をよぎることの一つが、「財産をどうするか」ではないでしょうか。

預貯金などは財産としてイメージしやすいかもしれませんが、実は将来受取る年金額(※編集部注)も財産分割の対象になります。今回は、「離婚を選択した場合」の老後のイメージを、女性ひとり分の厚生年金額や、年金の分割のしくみから考えていきましょう。

【※参考記事】「基礎年金と厚生年金」結局いくらもらえるの?

「オンナの厚生年金」受給額の平均・分布を調べてみた!

まず、厚生労働省年金局「令和元年度(2019年)厚生年金・国民年金事業年報」から、女性1人分の厚生年金の受給額をみていきましょう。受給月額の平均と分布は以下のとおりです。

〈女性〉厚生年金保険(第1号)平均月額:10万3159円

〈女性〉厚生年金保険(第1号)年金月額階級別老齢年金受給権者数

  • ~5万円未満:31万5100人
  • 5万円~10万円未満:234万1321人
  • 10万円~15万円未満:218万2510人
  • 15万円~20万円未満:41万2963人
  • 20万円~25万円未満:6万3539人
  • 25万円~30万円未満:4166人
  • 30万円以上:379人

合計:531万9978人

女性の厚生年金受給額月額のボリュームゾーンは、ひと月あたり「5万円~10万円未満」で全体の44%。次いで多いのが「10万~15万円未満」の41%でした。老後生活の柱になる年金がひと月約10万円、心もとないと感じた方も多いでしょう。

【参考データ】男女別・厚生年金保険(第1号)年金月額分布

女性の厚生年金月額の平均は「約10.3万円」