はたらく世代の資産形成層における「イデコ(iDeCo)」や「つみたてNISA」といった、いわゆる「つみたて投資」に注目が集まっています。
特に、コロナ禍で家にいる間に、資産運用について「改めて考えなおした」「真剣に考え始めた」という人も多いのではないでしょうか。
今回は、iDeCoの運用資産残高が1000万円を超えた40代サラリーマン投資家のRさんに、話をうかがっています。Rさんは、以前の勤務先で企業型DC(企業型確定拠出年金)があり、転職した際に個人型確定拠出年金(iDeCo)に切り替えた方です。
企業型DCを含め、ここまでの累計投資額は672万円。2021年11月現在の資産評価額は1000万円を超えています。
投資初心者の中には、つみたて投資でどれくらい儲かるのか、どれくらいの資産を作れるのか、といった点に関して手触り感がないという方もいらっしゃるかと思います。ちなみに、Rさんのつみたて投資の含み益は投資累計額の49%に達しています(※編集部注)。
【※参考記事】【iDeCo】10年で資産残高1000万円を超えた人はどんな運用をしている?
Rさんは、iDeCoだけではなく、同時につみたてNISAも運用しており、まさにつみたて投資を実践している個人投資家の一人です。
今回は、つみたて投資で必ずぶつかる、投資信託選びについて話を聞いてみました。
Q. 米国株式インデックスファンドが人気です。米国株式インデックスファンドのメリットとデメリットとは何でしょうか?
米国株式には、もう皆さんもご存じのように、誰もが知っているようなネット企業も多く、売上高や利益成長率も高く、日本株にはないような企業が含まれていることがメリットですね。
米国株式はこれまで過去のパフォーマンスがよかったので注目されていますが、これも2012年以降のパフォーマンスが特によかったので、私のように20年近く投資をしている状況からすると、「ここ10年が特によかった」という印象です。
私の場合には、米国への「1国投資」だけでは国リスクが分散できていないので、世界株式のインデックスファンドへつみたて投資をして国や地域分散しています。
Q. 投資初心者向けにバランス型投信がすすめられることも目にしますが、バランス型投信のメリットとデメリットとは何でしょうか?
バランス型投信の良さは様々な資産に投資をすることが前提になっているので、リスクをコントロールされたものを運用するという意味ではメリットがあります。
ただ、デメリットもあります。
それはリーマンショックに起きた状況です。
では、どのような状況だったかといえば、世界中の株式も大きく下落したのですが、実は下落相場で機能するはずの債券がうまく機能しなかったのです。
外国債券が円高によって資産の評価価値が円建てベースによって大きく下落してしまい、「リスク分散できてないじゃないか」ということになってしまったのです。
そしてさらにひどいことも起きました。
国内外の債券や株式、REITなどに均等な比率で分散投資をする資産4分法や資産8分法のコンセプトのバランス型ファンドはよく目にすると思います。
ファンドにもよりますが、そうしたコンセプトのファンドは、株式が大幅に下落した時にも、各資産の比率を守ることになっていて、本来は株式の比率を決められたルールよりも上げることで基準価額を上げることができるのですが、比率をきっちりと守ることで、下落した分を取り戻せないということも起きました。
相場の状況に応じて資産の配分を変えますよというバランス型ファンドもありますが、残念ながらそのような付加価値のついたバランス型ファンドの信託報酬は、単純に「資産X分法」としている投資信託よりも高いのが一般的ですね。
Q. 米国株式インデックスファンドとバランス型ファンドが向く人はどのような人でしょうか?
長期でリスクがとれる人、たとえば、年齢が若い人は株式のインデックスファンドでいいと思います。過去のリターンの実績を見れば株式が一番高いことが知られています。
一方、近いうちに資産を取り崩して使う可能性があるという方でリスクをコントロールしながら運用したいという人にはバランス型ファンドは向いていると思います。
ただし、先ほどもお話ししたように「資産X分法」という戦略が機能するのは平時であって、有事にはアクティブに資産配分を変えるようなバランス型ファンドを選ぶ方がけが少ないかもしれません。
これらもすべてリスクについてどう考えるかですので、その人の資産構成次第なので、万人に同じものはないと思います。
マネー編集部