Q. 投資初心者向けにバランス型投信がすすめられることも目にしますが、バランス型投信のメリットとデメリットとは何でしょうか?

バランス型投信の良さは様々な資産に投資をすることが前提になっているので、リスクをコントロールされたものを運用するという意味ではメリットがあります。

ただ、デメリットもあります。

それはリーマンショックに起きた状況です。

では、どのような状況だったかといえば、世界中の株式も大きく下落したのですが、実は下落相場で機能するはずの債券がうまく機能しなかったのです。

外国債券が円高によって資産の評価価値が円建てベースによって大きく下落してしまい、「リスク分散できてないじゃないか」ということになってしまったのです。

そしてさらにひどいことも起きました。

国内外の債券や株式、REITなどに均等な比率で分散投資をする資産4分法や資産8分法のコンセプトのバランス型ファンドはよく目にすると思います。

ファンドにもよりますが、そうしたコンセプトのファンドは、株式が大幅に下落した時にも、各資産の比率を守ることになっていて、本来は株式の比率を決められたルールよりも上げることで基準価額を上げることができるのですが、比率をきっちりと守ることで、下落した分を取り戻せないということも起きました。

相場の状況に応じて資産の配分を変えますよというバランス型ファンドもありますが、残念ながらそのような付加価値のついたバランス型ファンドの信託報酬は、単純に「資産X分法」としている投資信託よりも高いのが一般的ですね。