離島等では相手の倒産を狙った値下げ合戦も
ブラフ戦略が効かない場合もあるかもしれません。たとえば、離島に2社しかガソリンスタンドがない場合、体力のある方が値下げ合戦を挑み、お互いが赤字になり、相手が倒産するのを待つといった場合です。
相手が倒産すれば独占企業となって好きな値段で売ることができるようになるわけですから、それまでの間の赤字は気にしないというわけです。都会ではライバルが多いので、相手の倒産を待つようなことはできませんが、離島等であれば可能性があるかもしれません。
以上、ガソリン価格が暴落する可能性について考えてきましたが、実際に暴落するか否かは諸般の事情によるわけで、過大な期待は禁物です。ただ、そうしたメカニズムが働き得るということは、知っておいて損はないでしょう。
本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。
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塚崎 公義