【ROUND 2】柔軟性

持ち家と賃貸が比較される点のひとつに、転居のしやすさがあります。この動きやすさを含む柔軟性について比較してみましょう。

動きやすさは賃貸がリード

長い人生において、転勤や結婚、子供の独立や親との同居など、さまざまなライフイベントが発生します。そうしたイベントに応じて比較的対応しやすいのは、圧倒的に賃貸といえるでしょう。

賃貸は契約期間は2年とされていますが、あくまで契約更新のタイミングが2年ごとに訪れるだけで、ほとんどの場合いつでも退去が可能な物件ばかりです。そのため夫の急な転勤で違う地域に引っ越す必要が生まれたとしても、夫一人を単身赴任させずに家族で引っ越す選択肢がとれるでしょう。

また、ライフステージの変化に応じて変化する家族の規模に応じて、気軽に家の大きさを変えられるのも賃貸の強みです。子供がいるときは4LDKの大きな家に住み、夫婦だけになったら2LDKに引っ越し家賃を節約するといった選択も可能です。

そういった住居を選ぶ柔軟性という観点では、持ち家は賃貸に一歩譲ります。持ち家を理由に夫だけ単身赴任し、家族が離ればなれになるという家庭も少なくありません。

また子供の独立後、大きな家を持て余す夫婦の話を聞く機会もあるかもしれません。持ち家を賃貸に出し、夫婦で小さなマンションに引っ越すという選択肢もありますが、オーナーとしての管理や固定資産税の支払いといった手間は必要です。

DINKs(共働き・子なし)のように、家族の規模が変化しにくいライフスタイルを選択しているなら心配はいらないかもしれません。しかしそうでない場合には、変化に応じた家の扱いを考えておく必要はあるでしょう。