「逆ざや」は続く?
とはいえ、たとえ住宅ローン控除の控除率が「0.7%」となったとしても、今の住宅ローン金利を考えれば「逆ざや」現象がなくなることはありません。期間延長となれば、さらに現行制度の節税効果との差分は少なくなるはずです。
住宅ローン控除制度は、ここまで複数回、社会情勢に合わせて、最大控除額や控除期間が改正されてきました。今後も変わっていくことでしょう。そして、不動産価格も住宅ローン金利も、今後、変わっていくものです。
自分たちの生活も、当然ながら変わっていきます。これらすべての変わっていくものの流れの中で、自分たちにとって最適なタイミングを見極めることこそが、住宅購入で成功するポイント。控除制度ばかりに目を向けず、ミクロな視点、マクロな視点をもって購入時期を検討しましょう。
参考資料
- 国土交通省「住宅ローン減税制度の概要」
- 日経新聞「住宅ローン減税、控除率0.7%要望 国交省」
- 株式会社リクルート住まいカンパニー「2020年首都圏新築分譲一戸建て契約者動向調査」
- 株式会社リクルート住まいカンパニー「2020年首都圏新築マンション契約者動向調査」
亀梨 奈美