これまでパートの方でも従業員501人以上の企業に勤め、一定要件を満たせば社会保険へ加入できましたが、2022年10月より従業員数が101人以上の企業へと適用が拡大されます。来年の変更を前に、パートの方は社会保険に加入しようか迷われているのではないでしょうか。

健康保険に加入すると給付される手当金の一つに、「傷病手当金」があります。傷病手当金とは、病気やケガをして働けない場合、条件を満たせば給与の3分の2相当が支給されるもの。生きている限り病気やケガのリスクは誰しもあるので、「もしもの時」でも給与の3分の2相当が支給されると心強いでしょう。

この「傷病手当金」ですが、2022年より支給期間の捉え方が変更されます。傷病手当金の詳細と2022年の変更点について確認しましょう。

「傷病手当金」とは?

傷病手当金は、病気やケガなどで休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。国民年金に加入している方は原則支給されませんが、社会保険に加入すると支給されます。

病気やケガをして仕事を休む場合、以下の4つの条件を満たすと傷病手当金が支給されます。条件を確認しましょう。

  • 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業である
  • 仕事に就くことができない
  • 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかった
  • 休業した期間について給与の支払いがない

給与の支払いについては、支払いがあった場合でも、傷病手当金の額よりも少ないとその差額が支給されます。

期間については、病気やケガの療養のために仕事を休んだ日から、3日間は「待機」期間となります。この3日間は会社を休んだ日から連続して3日間である必要があります。「待機3日間」を休み、翌日4日目以降仕事に就けなかった日から、最長で1年6ヵ月間受け取ることができます。

この「支給期間」について、2022年1月1日より改正されます。