おひとりさま老後資金は、年金と貯金で十分?
おひとりさまの老後を考えた場合、老後資金(65~90歳までの資金)は年金と貯金で賄えるのでしょうか。
まず将来のおおよその年金額をご紹介します。
将来の年金額の目安
- 男性…16万4770円
- 女性…10万3159円
※厚生労働省年金局の「令和元年度 厚生年金・国民年金事業年報」より、今のシニア世代の厚生年金の平均受給額。40~50代の方が将来年金を受け取る際にはこれよりも低くなる可能性があります。
次に、老後に必要な生活費を確認しましょう。総務省の家計調査報告(家計収支編-単身世帯-2020年)を参照にします。
65歳以上の月の生活費
- 男性:13万6923円
- 女性:13万9417円
さらにおひとりさまの老後を考える上で、必要な資金は介護資金です。
厚生労働省「令和2年度 介護給付費等実態統計の概況」や公益財団法人生命保険文化センターを参考にすると、受給者1人当たりの費用額は17万4900円(令和3年)で、平均介護期間は54.5ヶ月といわれています。
そうすると介護費用として、別途1000万円程度は準備する必要があります。
【男性】40~50代のおひとりさま老後資金過不足
※貯蓄額は40代と50代の純貯蓄金額の平均額参考
{(16万4770円-13万6923円)×12ヶ月×25年}+661万円-1000万円=+496万円
【女性】40~50代のおひとりさま老後資金過不足
{(10万3159円-13万9417円)×12ヶ月×25年}+661万円-1000万円=▲1426万円
毎月の生活費が14万円弱、かつ貯蓄が600~700万円あれば、男性は老後資金問題をクリアできそうです。
ただし、生活費には落とし穴があります。
持ち家比率が80%以上であるため、住居費は男性1万1182円、女性1万3116円となっています。賃貸の方は、さらに家賃25年間分の準備が必要でしょう。
まとめにかえて
おひとりさまの場合、老後は自分で守るしかありません。よって、安心できる老後をつくるには、給与以外に資産を増やす方法を考える必要があります。
その一つとして考えられるのが、資産運用です。
この低金利の中、貯金のまま置いておくのではなく、有効な資産運用を活用して「お金にお働いてもらう」ことも考えるといいでしょう。
資産運用はその人に合った金融商品を選んだり、きちんとリスクを把握する必要があります。まずはオンラインのセミナーなどを活用して、情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。