儒家の始祖である孔子の「論語」に、40歳は「不惑(心が乱れず悩んだりすることがない)」・50歳は「知命(使命を自覚)」とあります。40~50代は仕事に対して軸ができ、深みが出る頃でしょうか。

一方で、公益財団法人生命保険文化センターより「50歳時の未婚率」が男女ともに年々増加しているとされています。50歳時の未婚率は1960年で男性1.26%、女性1.88%だったものが、2015年では男性23.37%、女性14.06%まで上昇しています。

男性では約4人に1人、女性では7人に1人が「おひとりさまの老後」です。

今回はこの40~50代の給与や貯蓄額を確認しながら、「おひとりさまの老後」対策を考えて行きましょう。メガバンクで17年間、個人の資産運用コンサルティングに携わってきた筆者より解説します。

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40~50代の給与はどのくらい?

まずは給与を確認してみましょう。国税庁の「民間給与実態統計調査結果の概要(令和元年分)」を参考に、くわしい平均給与をみていきます。

令和元年の全体の平均ですが、給与所得者5255万人の平均給与は436万円で、男性540万円・女性296万円となっています。

男性:年齢階層別給与額

40~50代平均:644万2500円

  • 40~44歳:582万1000円
  • 45~49歳:629万2000円
  • 50~54歳:679万3000円
  • 55~59歳:686万4000円

女性:年齢階層別給与額

40~50代平均:315万7500円

  • 40~44歳:317万9000円
  • 45~49歳:323万7000円
  • 50~54歳:320万円
  • 55~59歳:301万4000円

40~50代の給与額は、男女ともに全体の平均額を超えている年代であることがわかります。