老後2000万円問題の落とし穴
年金収入と貯蓄2000万円があれば、夫婦2人で老後30年生活できることを示しています。しかしながら、ここには大きな落とし穴が潜んでいることも忘れてはいけません。
落とし穴①:住宅費が月1.4万円しか含まれていない
上記のモデルケースでは、持ち家が前提になっており、住居費は月1.4万円で計算されています。老後も賃貸住まいを考えている方は、その分の家賃も上乗せする必要があります。
落とし穴②:意外とかかる介護費
すべての人が要介護になるとは限りませんが、老後の大きな出費の1つになり得るのが介護費です。「LIFULL介護」のデータを参考にすると、平均入居期間の5年で計算した場合、サービス付高齢者向け住宅で約1000万円、有料老人ホームで約1900万円かかる計算になります。
これらの2つの老後の出費を考慮すると、少なくとも3000万円以上の老後資産の準備が必要ということになりそうです。先程の資料と照らし合わせると、実際にこの水準の老後資金を準備できている60代世帯は19.6%と、全体の2割を切っていることがわかります。