G(企業統治):IT活用で高度な監査を実践!
同社はガバナンスにおいて、以下のような目標を掲げています。
【グローバル全社でのコンプライアンス意識向上とリスクマネジメントの強化】
- 富士フイルムグループの企業行動憲章・行動規範の改定
- 2017年度コンプライアンス意識調査のフォロー調査実施→重大事案なし
- 複数の海外地域統括本社において、リスクマネージャー研修の実施
- 情報セキュリティ事案の報告システムをグローバルに導入
- 大規模災害を想定した訓練及び防災教育の実施
【公平で独立性のある監査の維持と監査レベルの向上】
- 財務データのトレンド、売上げ・経費・勤怠などのデータ分析、メールフォレンジックの仕組みを構築、国内監査から実践導入。監査の網羅性、客観性を向上
とりわけ監査における取り組みは積極的で、監査組織の統合とITを活用した高度な監査手法を導入しています。2017年にグループ各社の監査組織を統合したグローバル監査部を設置し、連結子会社を直接監査する体制を構築しました。
さらに監査企画グループも設立し、ITを活用した新しい監査手法を導入しました。その一つの「メールフォレンジックシステム」は、一般的には非常時に外部機関に業務委託することが多く、通常の内部監査にはあまり使われていないものです。
しかし、同社では自社AIなど社内の仕組みを活用し、独自のシステムを開発、より詳細な社内情報と組み合わせて解析することで正確さが向上しています。不正の兆候や問題点の発見が可能となるほか、内製化によりコストセーブも実現している状況です。