2026年が幕を開けてから半月が経過し、本格的な寒さが身に染みる季節となりました。 この時期は新年を機に、家計の見直しや将来のマネープランを検討し始めるかたも多いのではないでしょうか。

特に物価高の影響が続く昨今では、現金を預貯金だけで保有することに不安を感じる声も少なくありません。 効率的に資産を形成する手段として、新NISA制度への関心は一段と高まっています。 かつての制度から大幅に拡充された新NISAは、非課税で運用できる期間が無期限となり、より長期的な視点での投資が可能となりました。

少額から始められる点も大きな魅力であり、投資経験が少ないかたにとってもハードルは低くなっています。 まずは新NISAの基本的な仕組みを正しく理解し、ご自身のライフスタイルに合った活用法を見つけることが大切です。

本記事では、新NISAのメリットや運用シミュレーションについて詳しく解説していきます。

1. 新NISAを利用すると、どんな「メリット」がある?

NISA(ニーサ)は、資産形成を支援する制度として2014年にスタートし、制度改正を経て2024年からは「新NISA」として新たに運用が開始されました。

この制度の大きな特長は、投資によって得た利益が非課税となる点です。

通常、株式や投資信託の売却益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を利用すれば課税されず、利益をそのまま受け取ることができます。

新NISA「非課税」のしくみ1/2

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

もっとも、NISAには投資できる金額や対象となる金融商品に一定の枠や条件が設けられているため、利用前に制度の仕組みを十分に理解しておくことが重要です。

1.1 知っておきたい!「新NISA」の主な6つの特徴とは

「新NISA」の主なポイントとしては、次の6つが挙げられます。

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴2/2

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴

出所:金融庁「NISAを知る」

  1. 非課税保有期間は無期限
  2. 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能
  3. 年間投資枠は、つみたて投資枠「年間120万円」・成長投資枠「年間240万円」
  4. 非課税保有限度額は1800万円(内、成長投資枠1200万円)※枠の再利用可能
  5. つみたて投資枠の投資対象商品は「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」
  6. 成長投資枠の対象商品は「上場株式・投資信託等」

「投資」と聞くと、多額の資金が必要だと感じる人も多いかもしれません。

しかし実際には、500円や1000円といった少ない金額から始められる商品も数多く存在します。

NISAを活用すれば、投資信託や株式を少額で購入できるため、投資初心者にとっても始めやすい制度といえるでしょう。

次章では、毎月積み立てを行った場合に、将来どの程度の資産形成が見込めるのか、シミュレーション結果をもとに確認していきます。

2. 【利回り別】50歳から65歳まで「毎月5万円」で行う積立投資シミュレーション

ここでは、NISAを利用して積立投資を続けた場合、将来的にどのくらいの資産を築けるのかを試算してみます。

次に示す前提条件をもとに、想定利回りを1%〜5%まで段階的に設定し、シミュレーションを行っていきましょう。

  • 50歳から65歳までの15年間で老後資金をつくる
  • 積立額は毎月5万円
  • 投資信託は「安定的な運用」を重視した1~5%の商品

2.1 「毎月5万円」×15年×「年1~5%」で積立投資した場合のシミュレーション結果を見る

【新NISA】想定利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果

【新NISA】運用利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成

 

想定利回り:資産評価額(元本部分は900万円)

  • 年1%:970万6000円
  • 年2%:1048万6000円
  • 年3%:1134万9000円
  • 年4%:1230万5000円
  • 年5%:1336万4000円

15年間、毎月5万円ずつ積み立てを続けた場合、資産総額は1000万円を上回る可能性があります。

積立元本は900万円となりますが、想定する運用利回り次第では、約70万円から最大で436万円程度の運用益が加わる見通しです。

もっとも、投資には必ずリスクが伴い、高いリターンを期待できる商品ほど価格変動の幅も大きくなりやすい点には注意が必要です。

3. 【積立額別】15年間で「2000万円」を目指す毎月の積立投資額シミュレーション

老後に必要となる資金額は各家庭の事情によって異なりますが、ここでは目安として2000万円を目標に設定します。

50歳から65歳までの15年間でこの金額を準備するには、毎月どの程度の金額を積み立てる必要があるのか、シミュレーションで確認していきましょう。

3.1 「15年間」×3%で積立投資した場合のシミュレーション結果を見る

【新NISA】積立金額別「想定利回り3%」積立投資シミュレーション結果

【新NISA】積立金額別「運用利回り3%」積立投資シミュレーション結果

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成

 

毎月の積立金額:資産評価額

  • 1万円:227万円
  • 3万円:680万9000円
  • 6万円:1361万8000円
  • 9万円:2042万8000円
  • 12万円:2723万7000円

※想定利回り:年3%

試算の結果、年利3%で15年間積み立てを行う場合、毎月9万円を拠出すれば2000万円を超える資産形成が見込まれます。

もっとも、月9万円という積立額は家計への影響が大きく、加えて利回りは確約されるものではないため、運用状況によっては目標額に届かない可能性も否定できません。

こうした点を踏まえると、老後資金の準備はできるだけ早い段階から始めることが重要になります。

たとえば、30歳から65歳までの35年間、同じく年利3%で積み立てを続けた場合、毎月の積立額は2万6971円程度まで抑えられます。

このように、長い運用期間を確保することで、月々の負担を軽減しつつ、将来に向けた資産形成を着実に進めることが可能となるでしょう。

4. 預貯金だけでは資産価値が目減りしてしまうかも…

今回は「新NISA」について、利回り別のシミュレーションを交えながら確認してきました。

最近では、進行する物価高を懸念しこういった資産運用をスタートしている人も増えているかと思います。

ですが、こういった運用にはリスクがつきものです。実際に、過去には投資信託や株価が半分ほどまで下がった事例もあります。

ご自身がお金を使いたいタイミングまでに必ず増えるわけではないので、余剰資金の範囲内で投資を行うことが大切です。

参考資料