また、上記のように2020年の調査で新聞を読んでいるのは全体の3割強ですが、読書が「好き」「どちらでもない」「嫌い」のグループ別で見ると興味深い結果になっています。
以下は各グループごとの新聞を読んでいる割合です。このように、読書に対する意識によって明確な違いが見られます。
- 「好き」と回答したグループ:36.9%
- 「どちらでもない」と回答したグループ:30.2%
- 「嫌い」と回答したグループ:18.8%
また、「文章を書くことが好きかどうか」という質問でも同様の傾向が出ており、新聞を読む読まないだけではなく、文章を書くことに関しても読書習慣が大きな影響を与えているようです。
読み書きの力を底上げするのに読書は大切
学生時代だけでなく、社会に出てからも重要なスキルとなる読む力、書く力。本を読めさえすれば鍛えられるという単純なものではありませんが、やはり読書習慣がないと基礎を固めることも底上げすることも難しくなります。
しかも、短期間で結果が出るものではないというのも曲者です。社会人になってから取り組もうとしても、仕事で忙しいために後回しになりがちでしょう。
学習指導要領が新しくなり、学校教育でも読むことや書くことをより重視しています。もし「読むことも書くことも嫌い」と子どもが自覚しているのなら、本を読み、文章を書く機会を意図的に増やすなど、家庭でも地道な努力をすることが大切ではないでしょうか。
参考資料
- 18歳意識調査「第30回 –読む・書く–」詳細版(日本財団)
- 18歳意識調査「第2回 ー新聞ー」詳細版(日本財団)
中山 まち子