一方、読書が「嫌い」と答えた割合は12.8%と1割程度。巷で考えられているほど活字離れは進んでいないようですが、この結果を手放しで喜ぶことはできません。
というのは、月3冊以上の本を読んでいるグループでは「読書が好き」の割合は94.7%と極めて高い一方で、全く読まないグループで「好き」と答えているのは14.7%と日頃の読書量の違いによる差が鮮明になっているからです。
一概に活字離れと言っても、常日頃から読むグループとほとんど読まないグループがあるわけで、短絡的な言い方かもしれませんが、読書に関する態度が二極化していることがうかがえます。
新聞離れが進むが、読書好きは新聞も読んでいる!?
インターネットの発達で瞬時に情報が得られる時代となり、長年にわたり事件や社会問題、政治経済の動きなどを広く伝える役割を担ってきた紙の新聞を購読しない世帯が増えています。
筆者宅は新聞を取っていますが、近隣で新聞を購読しているのは一定の年代以上の世帯のみ。子どものいる世帯では新聞を取っている方が珍しいくらいです。特に、ここ数年は身近な保護者世代の新聞離れを感じていますが、18歳意識調査からもその傾向は顕著となっています。
2018年に行われた、18歳の意識調査「第2回 ー新聞ー」では、新聞を「読んでいる」が47.5%、「読んでいない」が52.5%。その2年後、2020年の「第30回–読む・書く–」の調査でも同様の設問がありましたが、「読んでいる」は32.7%、「読んでいない」が67.3%という結果になっています。
スマホで手軽にニュースを入手できるのは便利ですが、自分の好きなジャンルの情報に偏ってしまうというデメリットもあります。一方、紙の新聞では国内外や住んでいる地域の話題まで網羅的に情報を得られます。
そこから知識を増やすこともできるわけですが、新聞離れによってそうした機会が減りつつあるのかもしれません。