現在、英国ではCOP26(第26回気候変動枠組条約締約国会議)が開催され、気候変動に関しての話題が集まっています。日本でも2021年10月22日に「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」が閣議決定され、温室効果ガスについて低排出型の発展のための長期的な戦略立案がされています。

今回は、2050年に日本がどのようにカーボンニュートラルを実現しようとしているかについてみていきましょう。

温室効果ガスとはそもそも何か

日本の温室効果ガスの総排出量は2019年時点で12億1200万トン(CO2換算)。そのうち9割を二酸化炭素(CO2)が占めています。温室効果ガスといっても二酸化炭素ばかりではないですが、ほとんどは二酸化炭素といえる状況です。

  • 二酸化炭素:11億800万トン(91.4%)
  • ハイドロフルオロカーボン類(HFCs):4970万トン(4.1%)
  • メタン:2840万トン(2.3%)
  • 一酸化二窒素:1980万トン(1.6%)

このうち、エネルギー起源の二酸化炭素排出量は10億2900万トンで全体の84.9%となり、非エネルギー起源の二酸化炭素は7920万トンで6.5%となっています。ここからはエネルギー起源の二酸化炭素排出量を中心に見ていきましょう。