大手電力会社やガス会社が12月の料金の値上げを公表しました。この秋は小麦粉やコーヒーなども値上げになり、家計への影響が懸念されます。
値上げになるものが増える一方で、年収を上げるのは難しい今の日本。国税庁が2021年9月29日に公表した「令和2年分(2020年)分 民間給与実態統計調査」によれば、給与所得者数5245万人の平均給与は433万円(前年比0.8%減)です。
こういったときだからこそ、手取りを増やすために考えたいのが節税対策です。
会社員は給与や賞与から源泉徴収されていますが、年末調整で納税額の過不足を精算します。所得税や住民税は、収入から非課税になる控除を引き、残りの所得に定められた税率をかけて算出される仕組み。会社員の方はこの「控除額」を増やすことで、節税対策を行うことができるのですね。
今回ははじめに日本人の年収を眺めながら、多くの会社員の方が利用する可能性のある控除を3つみていきます。
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日本人の年収はいくら?
国税庁の「令和2年分(2020年)分 民間給与実態統計調査」から、まずは給与所得者数と男女別の平均給与を確認します。
- 給与所得者:男性3077万人/女性2168万人
- 平均給与:男性532万円(1.4%減)/女性293万円(1.0%減)
男女ともに、前年に比べて平均給与が下がっていることがわかります。給与段階別の構成比についても、男女別でみてみましょう。
給与段階別構成比:男性/女性
- 100万円以下:3.6%/ 15.2%
- 100万超 200万円以下:7.0%/ 23.4%
- 200万円超 300万円以下:11.5%/ 21.3%
- 300万円超 400万円以下 :17.5%/ 17.3%
- 400万円超 500万円以下 :17.3%/ 10.7%
- 500万円超 600万円以下 :13.4%/ 5.7%
- 600万円超 700万円以下 :9.2%/ 2.6%
- 700万円超 800万円以下 :6.5%/ 1.5%
- 800万円超 900万円以下 :4.1%/ 0.8%
- 900万円超 1000万円以下 :2.8%/ 0.4%
- 1000万円超 1500万円以下 :5.2%/ 0.7%
- 1500万円超 2000万円以下:1.1%/ 0.2%
- 2000万円超 2500万円以下:0.4%/ 0.1%
- 2500万円超:0.4%/ 0.1%
多い順に男性は「300万円超 400万円以下」「400万円超 500万円以下」「500万円超 600万円以下」、女性は「100万超 200万円以下」「200万円超 300万円以下」「300万円超 400万円以下」です。
長引く不況やコロナ禍においては、年収アップはなかなかのぞめないのが現実でしょう。