ESGはきれいごとにあらず!株式投資への活かし方を解説
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近年、テレビやネットなど多くのメディアで「ESG」という言葉を頻繁に見聞きするようになりました。「企業の社会貢献でしょ?」「環境に優しい活動のことだよね?」といったように漠然としたイメージを持っている人も多いでしょう。今回はこのESGに焦点を当て、基礎知識や実際のビジネス・金融市場での動き、そして投資での生かし方も紹介していきます。
よく目にするようになったESGとは?
まず、ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3つの英単語の頭文字を組み合わせた言葉。「環境」とは、具体的には公害や資源、地球温暖化といった領域です。同様に「社会」とは人権や労働、地域などで、「企業統治」とは不正防止や事業の公平性、株主利益の配慮などの領域です。
そして、各企業を「環境・社会・企業統治」の3つの視点で捉え、投資する上での評価基準に加えようという考え方がESG投資。こういうと「お利口さんな企業に投資する」といったある種表面的できれいごとのような考え方と捉えられがちです。
しかし、実際はもっとシビアなもの。ESG投資の根底には、「ESGへの配慮ができていない企業は企業価値が毀損(きそん)している」という、投資家として至極当然な経済合理的考え方があるからです。基本的には国内外の機関投資家をメインに広がりつつある考え方であるものの、上記の理由から個人投資家も意識せざるを得ないテーマです。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03