早いうちから、年金だけに頼らない老後資金の準備を

ここまで、国民年金や厚生年金について詳しく見てきました。年金だけで過ごす老後に、強い不安をおぼえた方もいるでしょう。特に、自営業やフリーランスの方は受給できる年金が国民年金のみになりますので、年金だけでは不足してしまう部分の老後資金を準備する必要があります。

そこで考えたいのが、資産運用の活用です。資産運用にはおさえておきたい3つのポイントがあります。

それは、「長期・積立・分散」です。

投資対象の地域や資産を分散し、20~30年といった長期間で積立てをすることで、資産運用でもリスクを抑えることができます。毎月コツコツと積み立てていくことで、投資時期も分散できるのですね。元本保障がない資産運用を「元本が大きく割れるのがこわい」という方は、この3つのポイントをおさえた資産運用を始めてみると良いでしょう。

いま話題のつみたてNISAやiDeco(個人型確定拠出年金)を利用すれば、通常20.315%かかる運用益の税金が非課税になります。投資へのハードルを高く感じていた人にとっても、はじめやすい制度でしょう。この制度は非課税期間や金融商品など異なる部分がありますので、それぞれのメリット・デメリットをおさえた上で、ご自身に合った方法を選びたいですね。

特に30~40代の方は、「老後資金」と聞いてもだいぶ先のことのように思えてあまりピンとこない方も多いと思います。しかし、時間というのは早く過ぎます。今の60~70代の方で、「若い内にちゃんとお金を貯めておけばよかった」と口にされている方はよく見かけます。

「まだ若いからいい」ではなく、「若いから時間がとれる今のうちに」という気持ちで、老後に向けて準備を始めてみてはいかがでしょうか。

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参考資料

鶴田 綾