悪徳業者とトラブルになった場合、わずか1日で決着をつける方法

最後に、悪徳業者とトラブルになった場合の対処法を解説します。

たとえば、契約時や退去時に納得がいかないことがあった場合はどうすれば良いのでしょうか? そんな時は、まずは消費生活センターに相談したり、無料で法律相談が受けられる法テラスに相談したりすると良いでしょう。

そして、最終的な解決手段は裁判しかありません。裁判というとハードルが高いように思えますし、費用も時間もかかるイメージがありますが、少額訴訟であればわずか1日で決着をつけることができます。

少額訴訟は60万円以下の少額の金銭の支払いについてのみ提訴ができて、費用も実費で数千円程度しかかかりません。かなりお手軽な裁判ということになります。

さらに、敷金の返還請求など代表的な訴訟については専用の書式もありますので、弁護士に依頼しなくとも簡単に訴状を作ることができます。

もし、管理会社やオーナーが悪意をもって敷金の返還を拒んだり、過大な原状回復費用を請求してきたりした場合には、少額訴訟をちらつかせれば敷金はあっけなく返されることが多いと思います。

以上、契約時と入居時によくあるトラブルとその対処法を解説してきました。

今回、文字数の関係で解説できませんでしたが、実は「退去時」にもトラブルは起こりがちです。「敷金が返ってこない」「家賃1ヶ月分の修繕費を請求された」というような話を聞いたことがある方も多いかもしれませんね。

そこで次回は「退去時によくあるトラブルとその対処法」についてお話しします。

今回の記事と次回の記事の内容を完璧に理解していただければ、いらぬトラブルに巻き込まれることはなくなると思います。ぜひ参考にしてください。

浦田 健